
「上司に食事中は腕時計を取るように言われたんだけどそんなマナーあるの?」
「どんなシーンで腕時計を外すのがマナーなのか知りたい。」
「腕時計を外すマナーを学んで今後の対策をしたい。」
この記事ではこんな悩みを解決します。
腕時計には「〇〇のときはこんな腕時計を着けるべき」というマナーはもちろん、「〇〇のときはこんな腕時計を外すべき」というマナーも存在します。

けど、「なんで外した方がいいの?」「最近はそこまでマナーに厳しくないし別にいいんじゃない?」となりますよね。
確かに最近はあらゆるマナーが寛容になってきています。
しかし、状況によっては「守った方がいい」マナーもあるのです。

私は腕時計の販売員として数多くのお客様のお悩みを、接客を通して解決してきました。
この記事を読んでいただければ、腕時計を外すべき場面でしっかりと対応できるようになります。
ぜひ最後までご覧ください。
腕時計を外すのがマナーとされるシーン4選

近年は腕時計も含め、様々なマナーがゆるくなっています。
それでも「せめてここはマナーを守って外した方がいい」というシーンを4つに厳選して解説します。
①高級志向の和食店
高級料亭や鮨屋の様な和食のお店では、腕時計を外した方がいいでしょう。
高級志向の和食屋で使用される1枚板のカウンターや漆塗りのテーブルは、表面がキズつきやすくなっています
時計のケース部分が不意に当たって、キズや凹みが出来るかもしれません。

お店側からしても、高級な器やテーブルにキズを付けられないかと気が気じゃないですね。
お店側も含めてお互いが安心するためにも、腕時計を外すマナーは必要なのです。
②仕事関係の結婚式
仕事関係の結婚式では、基本的に腕時計は外しておく方が安心です。
なぜなら、挙式中やスピーチの最中に時計を見るしぐさは「早く帰りたい」「退屈している」と受け取られる可能性があるからです。
そのため、上司や取引先などが参列する結婚式では、腕時計を外した方が安心です。
ただし、受付や進行役など時間管理を担う立場であれば、腕時計を着用する必要があります。
現在の結婚式は友人が中心のカジュアル婚など多様化しているため、「必ず外す」が正解ではありません。
ですが、「仕事関係の結婚式=腕時計を外す」という事を覚えておくだけでも安心です。
③通夜・葬式
通夜やお葬式の場では、基本的に腕時計は外しましょう。
理由としては以下になります。
・故人を悼むことに集中するため
・時間を気にする姿勢を見せない
・装飾的な要素を少しでも省くため
もし腕時計をチラチラ確認しているところを遺族に見られたら、「早く終わってほしいのかな?」と不快に思われかねません。
現代は家族葬なども増えてマナーがそこまで問われない風潮はありますが、世間の声より故人を悼む気持ちを優先しましょう。
④仕事の商談・打ち合わせ
仕事の商談や打ち合わせの場では、腕時計は外してカバンやポケットにしまっておく方が無難です。
腕時計で何度も時間を確認する行為は「急かされている」「早く切り上げたいのでは」と感じさせてしまうからです。
そのため、商談が始まる前にあらかじめ腕時計を外して鞄やポケットに入れておくのがベストです。
どうしても時間を確認したい場合は「相手が席を外したタイミング」「トイレに行ったとき」など、相手に気付かれない場面を選びましょう。
大事な商談や打ち合わせでは「時間を気にしていません」という姿勢が、信頼関係を築くうえでのマナーと言えるのです。
腕時計を外すタイミングとは?
腕時計を外すなら、あらかじめ外してカバンやポケットにしまっておくのが理想的です。

外してテーブルに置くと、スペースを取って邪魔になります。
また腕時計のバンドは雑菌がたまりやすいため、食事の場では外す方が衛生的でもあります。
商談や打ち合わせでは資料を広げるのに邪魔になりますし、食事の場では不衛生かつ時計が食べ物などで汚れるかもしれません。
つまり、腕時計を外すベストなタイミングは「飲食店に入る前」「商談・打ち合わせの直前」です。
外さなくてもマナー違反にならない腕時計のデザイン【メンズ・レディース別に解説】

仕事やプライベートな事情でやむを得ず腕時計を着ける場合は、適切なデザインの腕時計なら着けても問題ありません。
ここでは適切な場で外さなくても問題ない腕時計のデザインについて、メンズ・レディース時計に分けて解説します。
マナー違反にならないメンズ時計のデザイン
マナー違反にならないメンズ時計のデザインは以下になります。
・3針時計
・黒、茶の革バンド or 金属バンド
・白 or 黒の文字盤

このデザインなら、まずマナー違反になりません。
腕時計の中でも最もフォーマルなデザインと言えるので、どんなシーンにも対応が出来ます。
マナー違反にならないレディース時計のデザイン
レディース時計に関しては、メンズと少しデザインが変わります。
・3針時計
・シルバーの金属バンド
・「白、黒、ピンク」いずれかの文字盤
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3針時計は共通ですが、バンドはシルバーの金属バンドが無難です。
というのも、レディース時計は革バンドのモデルが少ないのです。

舶来ブランドなら多く取り揃えていますが、国産時計と比べてカラフルで文字盤のサイズも少し大きくなってしまいます。
文字盤のカラーもピンクが多いので、あまり派手な色味は問題ですが薄いピンクならOKです。
腕時計を外すマナーに関するよくある悩みを元販売員が解説

腕時計を外すマナーに関して浮かぶ疑問を、元販売員である僕が解説していきます。
上司と食事するときは腕時計を外した方がいい?

カジュアルな飲み会なら外さなくてもいいですが、「会食」や「接待」などは外した方が無難です。
アフターファイブにするような飲み会なら、周りに職場の人間がいても自分も楽しむべきです。
しかし、「会食」や「接待」などは業務の一貫でもあるので、マナーを優先した方が良いでしょう。
もし会食で同席した上司や取引先の人間がマナーにうるさい場合、時計をチラチラ見ているところを見られたら「早く帰りたいのか?」と悪い印象を持たれかねません。
仕事関係の食事で上司が同席する場合は、マナーを優先した方が良いでしょう。
バーでは腕時計を外した方がいいって言われたけど本当?

バーでも高級志向のお店の場合は、腕時計を外した方がいいでしょう。
高級志向の和食店と同様にバーカウンターには1枚板の木材が使われていることが多く、金属ケースやリューズが当たると細かいキズがついてしまう恐れがあるからです。
普段使いのカジュアルなバーやテーブル席であれば、そこまで神経質になる必要はありません。
ただし「高級店」「1枚板のカウンター」「仕事関係の来店」といった要素があるなら、外した方が好印象です。
【高級志向の和食店との違い】
お酒をたしなむ場なので酔って腕時計を忘れないように注意しましょう。
まとめ:腕時計を外すマナーは「相手への敬意や配慮」から生まれる

今回の記事をまとめます。
・「高級な和食店、バー」「仕事関係の結婚式」「通夜、葬式」「仕事の商談、打ち合わせ」では腕時計を外すのが無難
・適切な場で腕時計を外す行為は「時間を気にしていません」「あなたとの時間を大切にしています」という意思表示になる
・腕時計を着けざるを得なければシンプルなアナログ時計を選ぶ
・カジュアルな場や日常の仕事では、必ずしも外す必要はない
・TPOによって柔軟に対応するのが現代的なマナー
腕時計をただの道具としてではなく、信頼を高めるためのマナーの一部として扱ってみてください。
それだけで、ビジネスでもプライベートでも「気配りのできる人」という印象を残せます。
今回は以上です。
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